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週末

先週末は東大のグローバルCOE研究拠点の第1回リトリート@南房総でした。リトリートってなんだよ、と思って行ったところ、開会の辞で「隠遁」ということだと説明があった。要は、俗世間を離れて研究のことを語り合いましょう的な企画らしい。

土曜日の朝9:00に大学に集合して、バスで富浦へ。いつも合宿に行く道なので、まったく目新しさはなかった。途中海ほたるで休憩があったけど、「あぁ海ほたるね」みたいな感じ笑 富津館山道路をしばらく行って、いつも岩井に行くときに降りる出口のちょっと先で高速をおりた。

泊まったのは「南房総富浦ロイヤルホテル」。平成の市町村大合併で「南房総市」なるものが誕生して、ホテルの名前に「南房総」がついたっぽい。中はまぁまぁ良さげなホテルだった。

到着するなりポスターセッション。GCOEの研究テーマとはそこまで関係ない俺だけど、なぜかポスターを発表。去年のNeuroscience meetingのときとほぼ同じ。でも今回は業界のエキスパートの先生方が集まっていたので、NSMよりよっぽどためになった笑

ポスター終わったあとにチェックイン。親睦を深める目的で、相部屋の人を適当にシャッフルしてるらしいんだけど、俺は初対面の2人組だった。どうも教授に送り込まれたらしいけど、すごいだるいオーラを発していてなかなか楽しかった笑 そしてオーラルセッション。タミフルの脳内ターゲット解析はなかなか興味深かった。

そのあとまたポスターセッション。お偉いさんが遅れてくるとかで、そのためにもう1回やったらしい。だったらオーラルをのばせばよかったような…。

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ポスター終わってそのまま夕飯になだれこんだ。これもなぜか座席はクジ引きという企画。そのまま懇親会まで座席固定というプレイ。しかし、俺の座ったテーブルは、東大病院の神経内科、脳神経外科、精神神経科の医師が集まっていて、日本ではまだ導入されていない最先端の治療法の導入の是非について現場レベルでの議論がきけてすごく面白かった。

要するに、「海外である程度治療の成功例が蓄積されないと日本では(特に国立大学病院では)難しい」という結論だった。それぞれの診療科の歴史的背景と抱えている事情やスタンスがお互いにうまく理解しあえていないがゆえに、技術的にも学術的にもいますぐにでも導入を検討できるはずの治療法が、学会レベルで公式に禁止されている現状があることを知った。

現場レベルではGOなのに学会レベルでSTOPがかかると、「海外である程度実績が~」ということになるらしい。例の病気腎移植が問題になったのもそういうことらしく、あのお医者さんがもう少し冷静な論客であれば、その後の展開は全く違っていた可能性が高い、という話だった。

普段なかなか現場の(お偉いさんではなくて外来とかやってる最前線の)医師の話を聞くことはできないから、興味深かった。神経内科医は専門分野なので知り合いも多いけど、他の診療科の医師と一緒に、という機会はほとんどない。逆に臨床の医師にしても、普段は忙しくて基礎の研究をフォローできていないようで、基礎医学の研究者からのインプットは刺激になるとのことだった。他のテーブルは席替えとかしてたけど、うちのテーブルは結局3時間ずっと同じメンバーで話していたような。

そんなこんなで、日付が変わるころには寝た。相部屋の方々のいびきが強烈だった汗

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日曜日は9:00から国際シンポジウム。海外から招いた3人の研究者がそれぞれ1時間ずつ講演した。1人目のLewis Cantley教授は去年も東大でセミナーやってたので聞きにいったけど、相変わらず精力的な仕事ぶりだった。

3人目のアメリカの医療ベンチャー企業みたいなののCEOも、前に研究室で呼んでセミナーやってもらったことがあったけど、相変わらずいいものを作っているようだった。

シンポジウム後、なぜか全員で集合写真を撮り、バスに乗って帰った。

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月曜日は修士論文発表。うちの研究室からは3人発表したけど、3人とも無事乗り切ってました。これで研究室は4月に新人が入ってくるまで、しばしクールダウンという感じ。俺は4月アタマに研究報告があることだし、論文書いたり色々やることあるのでそこまで暇にはならなそうだけど…。

てか雪ですねー。23区でも3センチ積もるとか…。さみー。

by genta_ito | 2009-03-03 20:27 | 日記

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