バッハ
2008年 02月 29日
Experts create new image of Bach(ロイター通信)
専門家がバッハの顔を復元したそうです。だいぶイメージ違いますねぇ。
バッハといえば、カールしたカツラで銀色で、ちょっと太り気味で、ってイメージだけど、これだとプロレスラーに見えなくもない笑 骨から復元したっていうけど、なんで髪型までわかるかなぁ。
とはいえ、これにカールしたカツラかぶってれば、イメージどおりって話もある。
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ついでに科学の話題。
今日のScienceはかなりエキサイティングですね~。
New Gene Nailed for ALS
ALS(筋萎縮性側索硬化症=きんいしゅくせい そくさくこうかしょう)は、運動ニューロンが変性・脱落していく神経変性疾患だけど、まれに遺伝性にALSを発症する家系があって、今回その原因となる遺伝子として、TDP-43を発見しました、という論文。上のリンクはそのニュース。
それだけでも結構すごいんだけど、TDP-43っていう蛋白質は、遺伝性でないALSの患者さんの組織に異常に蓄積していることが最近わかってきた蛋白質。つまり、これまでも、TDP-43はもしかしたら病気の原因なんじゃないか?ということが疑われていたのです。
今回の論文で、TDP-43に遺伝子変異があると遺伝性のALSを引き起こす、ということで、TDP-43が悪者なんだ、ということがほぼ確定的になった論文なのです。変性疾患屋さんは、きっとみんな興奮したでしょ、この論文。
アルツハイマー病でも、異常に蓄積してるのはアミロイドベータ、そのソースであるAPPの遺伝子変異は、遺伝性のアルツハイマー病を引き起こす。
アルツハイマー病でもうひとつ蓄積しているのはタウ、その遺伝子変異はまた別のタイプの認知症を引き起こす。
パーキンソン病で蓄積しているのはアルファシヌクレイン、その遺伝子変異は遺伝性のパーキンソン病を引き起こす。
神経変性疾患では共通してみられる関係が、TDP-43とALSでも成り立つってことだね。なんとなく予想はされていたけど…。
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さらについでにもうひとつ。
Use of U.S. Croplands for Biofuels Increases Greenhouse Gases Through Emissions from Land-Use Change(Science)
プリンストン大学からの論文。バイオ燃料は環境にいいのか?というテーマ。
そもそも、バイオエタノールとかって、なんで温室効果ガス対策としてもてはやされるか知ってますか?燃やしてもCO2が出ないから、と一瞬思いがちだけど、そんなわけはなくて、エタノールといえども燃やせばCO2だらけ。石油となんら変わりない。
そうではなくて、俺も初めて知ったんだけど、バイオエタノールの原料になる植物が、空気中のCO2を取り込んでくれるから、らしい。
バイオ燃料の原料をいっぱい植えて、CO2いっぱい吸ってもらって、そのあと収穫して燃料に加工したらいいんじゃない?というのは、確かに名案な気がする。少なくともただ埋ってるだけの化石燃料を燃やすよりはマシでしょって理屈。
でも、この論文で主張されているのは、バイオ燃料の原料(コーンとか植物)が、大気中のCO2を十分に吸収するくらいの畑を作ったら、既存の森林などが伐採されたり、これまで同様にCO2の吸収に働いていたはずの植物と置き換えられたりして、少なくともしばらくは大気中CO2はむしろ増えるということ。
試算では、167年間は温室効果ガスの増加があるだろう、だそうです。置き換えられたバイオ燃料の原料(わかりにくい…)が、大気中CO2を減らす方向に働くには、それだけの時間がかかるだろう、ということだと思われます。
なので、いたずらにバイオ燃料が温室効果ガス減少に役立つかのような宣伝をするのはいかがなものか、という論文でした。
まぁ、小泉改革じゃないけど、痛みに耐えて200年後に住みよい地球を残そう、という考え方もなくはないだろうけど、それまでに温暖化しまくって氷河とけまくって海流かわりまくって人間が絶滅したら元も子もないでしょ、という考え方もわからなくはない。
むぅ、考え出すと難しいな。
専門家がバッハの顔を復元したそうです。だいぶイメージ違いますねぇ。
とはいえ、これにカールしたカツラかぶってれば、イメージどおりって話もある。
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ついでに科学の話題。
今日のScienceはかなりエキサイティングですね~。
New Gene Nailed for ALS
ALS(筋萎縮性側索硬化症=きんいしゅくせい そくさくこうかしょう)は、運動ニューロンが変性・脱落していく神経変性疾患だけど、まれに遺伝性にALSを発症する家系があって、今回その原因となる遺伝子として、TDP-43を発見しました、という論文。上のリンクはそのニュース。
それだけでも結構すごいんだけど、TDP-43っていう蛋白質は、遺伝性でないALSの患者さんの組織に異常に蓄積していることが最近わかってきた蛋白質。つまり、これまでも、TDP-43はもしかしたら病気の原因なんじゃないか?ということが疑われていたのです。
今回の論文で、TDP-43に遺伝子変異があると遺伝性のALSを引き起こす、ということで、TDP-43が悪者なんだ、ということがほぼ確定的になった論文なのです。変性疾患屋さんは、きっとみんな興奮したでしょ、この論文。
アルツハイマー病でも、異常に蓄積してるのはアミロイドベータ、そのソースであるAPPの遺伝子変異は、遺伝性のアルツハイマー病を引き起こす。
アルツハイマー病でもうひとつ蓄積しているのはタウ、その遺伝子変異はまた別のタイプの認知症を引き起こす。
パーキンソン病で蓄積しているのはアルファシヌクレイン、その遺伝子変異は遺伝性のパーキンソン病を引き起こす。
神経変性疾患では共通してみられる関係が、TDP-43とALSでも成り立つってことだね。なんとなく予想はされていたけど…。
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さらについでにもうひとつ。
Use of U.S. Croplands for Biofuels Increases Greenhouse Gases Through Emissions from Land-Use Change(Science)
プリンストン大学からの論文。バイオ燃料は環境にいいのか?というテーマ。
そもそも、バイオエタノールとかって、なんで温室効果ガス対策としてもてはやされるか知ってますか?燃やしてもCO2が出ないから、と一瞬思いがちだけど、そんなわけはなくて、エタノールといえども燃やせばCO2だらけ。石油となんら変わりない。
そうではなくて、俺も初めて知ったんだけど、バイオエタノールの原料になる植物が、空気中のCO2を取り込んでくれるから、らしい。
バイオ燃料の原料をいっぱい植えて、CO2いっぱい吸ってもらって、そのあと収穫して燃料に加工したらいいんじゃない?というのは、確かに名案な気がする。少なくともただ埋ってるだけの化石燃料を燃やすよりはマシでしょって理屈。
でも、この論文で主張されているのは、バイオ燃料の原料(コーンとか植物)が、大気中のCO2を十分に吸収するくらいの畑を作ったら、既存の森林などが伐採されたり、これまで同様にCO2の吸収に働いていたはずの植物と置き換えられたりして、少なくともしばらくは大気中CO2はむしろ増えるということ。
試算では、167年間は温室効果ガスの増加があるだろう、だそうです。置き換えられたバイオ燃料の原料(わかりにくい…)が、大気中CO2を減らす方向に働くには、それだけの時間がかかるだろう、ということだと思われます。
なので、いたずらにバイオ燃料が温室効果ガス減少に役立つかのような宣伝をするのはいかがなものか、という論文でした。
まぁ、小泉改革じゃないけど、痛みに耐えて200年後に住みよい地球を残そう、という考え方もなくはないだろうけど、それまでに温暖化しまくって氷河とけまくって海流かわりまくって人間が絶滅したら元も子もないでしょ、という考え方もわからなくはない。
むぅ、考え出すと難しいな。
by genta_ito | 2008-02-29 21:55 | 日記